タイ国王弾劾ブログ

隠し通せると思うなよ。

英BBCが報じたタイ国王の経歴、問題の記事を日本語訳してみた

狂気の国王ワチラロンコーンの経歴を報じた英BBCの記事をFacebookでシェアしたタイ人学生に2年半の実刑判決が下された。

国王記事「共有」で実刑判決=学生活動家に不敬罪-タイ 時事通信
Thai activist jailed for two and a half years for posting BBC article ロイター

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昨年12月1日、父プミポン前国王の死去に伴い、狂気の皇太子ワチラロンコーンが第10代タイ国王に即位した。プミポン前国王が死去したのは同年10月13日。本来、直後に新国王が即位しなければならないのだが、ヤツは「国民とともに悲しみを分かち合う時間が欲しい」などと心にもないことを述べ、即位を拒否した。

その後、愛人と100人以上の家来を引き連れて、邸宅を構えるドイツに戻り、ヤツが再びタイに帰国したのは国王即位の2日前に当たる11月29日だった。国王になる前から、安定の変人ぶりを披露していたわけだが、それは国王となった今でも変わっていない。むしろ、磨きがかかっていると言ってもいいくらい…。

さて、ヤツが国王に即位した昨年12月1日、英BBCがヤツの経歴に関する記事を英語とタイ語で報じた。

12月3日、この記事をFacebookでシェアしたことが不敬罪に当たるとして、Paiのニックネームで知られる学生活動家が逮捕される。同記事はタイ国内で閲覧禁止になり、BBCタイの事務所も家宅捜索を受けるが、逮捕者は出なかった。

Paiはワチラロンコーン国王下で不敬罪を問われた最初の人物となってしまった。新国王即位後わずか3日で発せられた万能「不敬罪」。逆説的な言い方をすれば、不敬罪なしでは3日も維持することができないほどタイ王室は腐っているのだ。腐りきっている。

ワチラロンコーンが如何に狂った国王なのか?問題のBBCの記事を見ていただければ、その片鱗を窺い知ることができるだろう。同記事の内容は、一部の人間しか知らない秘密でも何でもなく、ごく一般的に知られている内容だ。ヤツの極悪行為に関して、付け加えたいことは山のようにあるが、ここでは、同記事の日本語要約のみを紹介する。

いつの日か、必ず真実を白日の下にさらす。隠し通せると思うなよ。

Profile: Thailand's new King Vajiralongkorn

พระราชประวัติกษัตริย์พระองค์ใหม่ของไทย

1952年、ワチラロンコーンはプミポン国王とシリキット王妃の初の男子として誕生した。彼は13歳までバンコクの王宮で育てられ、その後、イギリスで5年間、オーストラリアで1年間留学。カナダの軍士官学校でも4年間を過ごす。彼自身の説明によると、王宮で甘やかされて育ったため、学校の授業に付いていくのは大変だったようだ。

1972年、20歳になったワチラロンコーンは父プミポンの命により、正式に皇太子の座に就く。しかし、その後も王室の行事には一切の関心を寄せず、女遊び、ギャンブル、違法ビジネスへの関与の噂が常に消えなかった。1981年、母シリキット王妃も息子の放蕩を嘆くコメントを残している。

1977年に最初の結婚をして以来、3回の離婚・結婚を繰り返す。2014年に3番目の妻と離婚する際、彼女の両親を含む親族9人が不敬罪で逮捕される。一族と関係の深い警察高官、ワチラロンコーン側近の占い師も拘束され、両人とも直後に死亡している。また、ワチラロンコーンのボディーガードも「命令に背いた」として役職を解任され、行方不明となる。恐らくは、死亡したとみられている。

ワチラロンコーンは近年、タイ航空の元添乗員スチダー妃を同行させることが多く、彼女は王室親衛隊中佐の地位が与えられている。ちなみに、ペットのプードル犬「フーフー」は空軍大将の地位。

厳しい不敬罪が存在するタイでは、新国王の適性を公で論じることはできない。しかし、妹のシリントーン王女が国王に就く可能性は度々議論の的となってきた。

新国王の人間関係を巡っては、2001年に首相に就任して以来すべての選挙に勝ってきたタクシンとの関係も取りざたされてきた。彼はタイ保守エリート層にとって脅威の人物とされる。2014年、タクシンの妹であるインラック首相の率いる政権が、タイ国軍によるクーデターで瓦解した。代わって権力を掌握した軍は当時皇太子のワチラロンコーンと協力して、将来の国王としてのイメージを確立していく。

ワチラロンコーンがどんなタイプの王として君臨していくかは予測できない。タイは立憲君主制でありながら、国王の望みを拒否することは不可能に近い。3兆3000億~4兆4000億円(300億~400億ドル)の資産を持ち、年間収入は非課税で300億円程度(3億ドル)。タイ国軍とは別に、5000人規模の自身の軍隊をも保有する。しかし彼は、父が築き上げた絶大なる威光と尊厳を受け継ぐことはできない。それは自身で勝ち取らなければならないのだ。