タイ軍政の大幅な権限強化を盛り込んだ新憲法、本日発布の見通し
約3週間のドイツでのバカンスを終え、本日朝タイに戻ったヤツ。本日6日、タイの新憲法に署名するためである。10日ほどタイに滞在し、再びドイツに戻り気ままな生活を送る。
タイの新憲法は昨年8月、タイ軍政が反対意見を大弾圧する中、国民投票で可決された。独裁者プラユットは、否決されても退陣することはないと宣言し、万一否決されても自分で修正憲法を書いてやるとまで言い放った。
新憲法可決後、発布まですんなり行くのかと思いきや、ヤツが待ったをかけた。国王不在時に摂政を置くと規定する条項などが気に入らず、「そんなもん必要ねー」ということで、国王の権限をさらに拡大するようタイ軍政に要請し、もちろん承諾された。
曲がりなりにも国民投票(ほんとめちゃくちゃな国民投票だけど)で可決された憲法を勝手に書き換え、しかも、修正案は国民に明示されていない。
タイ軍政の大幅な権限強化を盛り込んだタイ新憲法は今日、発布・施行される。
ドイツでまたもバカンス中のあの男
あの男、昨年12月の国王即位後も、タイ国民のことなどまったく関心がなく、別荘のあるドイツに度々出かけ、悠々自適の生活を送っている。昨年10月、前国王である父プミポン国王が崩御されたとき、「国民と悲しみを分かち合いたい」などと心にもないことを述べ、それを理由に国王即位を拒否。崩御に伴う一通りの儀式を終えた後、再びドイツへ行ってしまった。
ちなみに、プミポン国王が亡くなるときは、数日前にドイツからタイへと帰国し、崩御の瞬間はタイにいたようだ。
直近では、2週間ほど前にドイツへ戻り、今もタイにはいない。もちろん、ドイツ行きのことはタイ国内では一切報じられていない。「国王ドイツへ出発」などと報じれば、たちまち不敬罪が適用されてしまう。
l3月14日ミュンヘン空港にて。昨年7月に同じくミュンヘン空港で激写され、世界に衝撃を与えた”あの写真”に懲りたのか、今回はタラップに車が横付け。
即位を拒否した後の昨年11月のドイツ行きは、大手メディアだと英字紙ロイターが複数の王室関係者の話として報じていた。当然だが、王室内部にもこの男に不満を持つ人々が大勢いるのだろう。
さて、不敬罪によりフランスで亡命生活を送る元タマサート大学教授のソムサック氏によると、今回のドイツ滞在では、ミュンヘン空港に到着後すぐに愛人とチューリッヒに飛び、ミュンヘンに戻ってからは、また別の愛人と過ごす予定とのことです。
このソムサック教授については、また別の機会に触れようと思う。